食事パターンは精巣の働きに影響を及ぼすのか?

2019年6月12日 水曜日

今年のヨーロッパ生殖医学会にて発表された研究報告から、今回は男性因子についての以下の演題をピックアップしました。

 

①男性の年齢はICSIやIVFの治療成績に影響を及ぼすのか?
②男性の年齢や禁欲期間、精子の質はICSI治療成績に影響を及ぼすのか?
③食事パターンは精巣の働きに影響を及ぼすのか?
④睡眠の質や就寝時間、睡眠時間は精子の質に影響するのか?
⑤抗酸化サプリメントによる酸化ストレス低減は精液所見や精子機能を改善するか?

 

今回は③の論文です。  

 
 
『③食事パターンは精巣の働きに影響を及ぼすのか?』

 
ハーバード大学の研究チームは、2935名の徴兵検査を受けるデンマーク人の健康な若い男性に食事調査を実施し、4つの食事パーターンを抽出し、それぞれの食事パターン度と精液所見との関係を解析しています。

 
 
食事パターンは以下の通りです。

・西洋型:ピザやチップ、精製肉、赤身肉、精製穀物、高カロリー飲料、スイーツをよく摂る。

・健康型:魚、鶏肉、野菜、果物、水をよく摂る。

・デンマーク伝統料理型:コールドプロセス肉、全粒穀物、マヨネーズ、コールドフィッシュ、スパイス、乳製品をよく摂る。

・ベジタリアン型:野菜、豆乳、卵をよく摂る。

 
各食事パターン度で5つのグループに分け、精液所見との関係を解析した結果は以下の通りでした。

 
 
西洋型度最も高い男性は最も低い男性に比べて平均精子数が2500万匹少なく、反対に健康型度が最も高い男性は最も低い男性に比べて平均精子数が4280万匹多かったことがわかりました。

 
また、健康型度は精子数は最も多く、野菜型、伝統料理型が続き、西洋型は最も低いことがわかりました。

 
西洋型度は低インヒビンBや高遊離テストステロンと関連し、健康型度は低エストロゲンや高性ホルモン結合グロブリンと関連することもわかりました。

 
 
これらの結果から、魚、鶏肉、野菜、果物、水を中心に食べることは、精子数が多いことと関連することがわかりました。

 
 
 
男性不妊にショウキT-1 
 
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精子を作るための流れ

 

男性は、はじめに、視床下部が「精子を作れ」と下垂体に号令をかけます。

この時期に視床下部からGnRHという性腺刺激ホルモン放出ホルモンを出して下垂体を刺激します。

 

視床下部から命令を受けた下垂体のゴナドトロピン分泌細胞は、LH(黄体ホルモン)FSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモンを分泌し精子の製造工場である精巣に働きかけます。

 

LHFSHは女性だけではなく男性でも重要な役割を果たしています。(ちなみにLHとFSHを総称してゴナドトロピンと言います)

 

LHは精巣内のライディッヒ細胞を刺激し男性ホルモンであるテストステロンを産制し、FSHは精子生産部門であるセルトリ細胞に作用して精子の産制を促進します。

 

精細菅では精粗細胞が第一次精母細胞⇒前期精子細胞⇒精子の順で分化し精子になります。

ヒト精子の形成には少なくとも64日間かかり、この日数は通常一生変わらないとされています。

 

「たんぽぽ茶ショウキT-1エキス」はセルトリ細胞、生殖細胞、精巣内のライディッヒ細胞のホルモンレセプターに働きかけてホルモンレセプターを増やす事により精子の増成に寄与します。

 

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