睡眠の質や就寝時間、睡眠時間は精子の質に影響するのか?

2019年6月19日 水曜日

今年のヨーロッパ生殖医学会にて発表された研究報告から、今回は男性因子についての以下の演題をピックアップしました。

 

①男性の年齢はICSIやIVFの治療成績に影響を及ぼすのか?
②男性の年齢や禁欲期間、精子の質はICSI治療成績に影響を及ぼすのか?
③食事パターンは精巣の働きに影響を及ぼすのか?
④睡眠の質や就寝時間、睡眠時間は精子の質に影響するのか?
⑤抗酸化サプリメントによる酸化ストレス低減は精液所見や精子機能を改善するか?

 

今回は④の論文です。  

 

 

『④睡眠の質や就寝時間、睡眠時間は精子の質に影響するのか?』

 
 
デンマークのオーフス大学の研究チームは、不妊治療を受けようとしているカップルの男性パートナーの睡眠が精子の質にどのような影響を及ぼすのかを検討すべく、不妊クリニックで不妊治療を受けているカップルの男性、104名にピッツバーグ睡眠質問票に回答してもらい、精液所見の結果との関連を調べました。

 
その結果、22時30分までに就寝する男性は、それ以降に就寝する男性に比べて、良好な精液所見により関連し、睡眠時間が7時間半以上8時間未満の男性は7時間未満や7時間以上7時間半未満の男性に比べて良好な精液所見に関連しました。

 
 
8時間以上の睡眠や睡眠の質と精液所見には関連が見られませんでした。

 
 
これらの結果から、22時30分までに就寝すること、7時間半から8時間までの睡眠時間が精子の質によい影響を及ぼすのかもしれません。

 
 
 
 
男性不妊にショウキT-1  
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精子を作るための流れ

 

男性は、はじめに、視床下部が「精子を作れ」と下垂体に号令をかけます。

この時期に視床下部からGnRHという性腺刺激ホルモン放出ホルモンを出して下垂体を刺激します。

 

視床下部から命令を受けた下垂体のゴナドトロピン分泌細胞は、LH(黄体ホルモン)FSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモンを分泌し精子の製造工場である精巣に働きかけます。

 

LHFSHは女性だけではなく男性でも重要な役割を果たしています。(ちなみにLHとFSHを総称してゴナドトロピンと言います)

 

LHは精巣内のライディッヒ細胞を刺激し男性ホルモンであるテストステロンを産制し、FSHは精子生産部門であるセルトリ細胞に作用して精子の産制を促進します。

 

精細菅では精粗細胞が第一次精母細胞⇒前期精子細胞⇒精子の順で分化し精子になります。

ヒト精子の形成には少なくとも64日間かかり、この日数は通常一生変わらないとされています。

 

「たんぽぽ茶ショウキT-1エキス」はセルトリ細胞、生殖細胞、精巣内のライディッヒ細胞のホルモンレセプターに働きかけてホルモンレセプターを増やす事により精子の増成に寄与します。

 
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