抗酸化サプリメントによる酸化ストレス低減は精液所見や精子機能を改善するか?

2019年6月26日 水曜日

今年のヨーロッパ生殖医学会にて発表された研究報告から、今回は男性因子についての以下の演題をピックアップしました。

 

 

①男性の年齢はICSIやIVFの治療成績に影響を及ぼすのか?
②男性の年齢や禁欲期間、精子の質はICSI治療成績に影響を及ぼすのか?
③食事パターンは精巣の働きに影響を及ぼすのか?
④睡眠の質や就寝時間、睡眠時間は精子の質に影響するのか?
⑤抗酸化サプリメントによる酸化ストレス低減は精液所見や精子機能を改善するか?

 

今回は⑤の論文です。  

 

 

『⑤抗酸化サプリメントによる酸化ストレス低減は精液所見や精子機能を改善するか? 』 

 

 

アメリカとエジプトの研究グループは抗酸化サプリメントが精液中の酸化ストレスを抑制するか否かを検討すべく、148名の男性不妊患者に抗酸化サプリメントを3ヶ月間摂取してもらい、摂取前後の精液検査結果や精子DNA断片化率、精液中の酸化ストレスを測定し、比較しました。

 

 

その結果、精液中の酸化ストレスが高かった116名の男性では99名(85.3%)で酸化ストレスが有意に低減したものの正常レベルに達したのは41名(35%)でした。

 

精液所見では、精子濃度や精子運動率、前進精子運動率、精子正常形態率は有意に改善され、精子DNA断片化率も有意に改善されました。

 

 

精液中の酸化ストレスが正常レベルまで低減した男性では精液所見はより改善され、酸化ストレスと精液所見の相関が認められました。

 

 

抗酸化サプリメントは精液中の酸化ストレスを抑制することで精子の質を改善させることから、不妊治療を受けている男性パートナーにとって抗酸化サプリメントは有用であることが示唆されました。

 
 
 
 
 
男性不妊にショウキT-1  
 
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精子を作るための流れ

 

男性は、はじめに、視床下部が「精子を作れ」と下垂体に号令をかけます。

この時期に視床下部からGnRHという性腺刺激ホルモン放出ホルモンを出して下垂体を刺激します。

 

視床下部から命令を受けた下垂体のゴナドトロピン分泌細胞は、LH(黄体ホルモン)FSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモンを分泌し精子の製造工場である精巣に働きかけます。

 

LHFSHは女性だけではなく男性でも重要な役割を果たしています。(ちなみにLHとFSHを総称してゴナドトロピンと言います)

 

LHは精巣内のライディッヒ細胞を刺激し男性ホルモンであるテストステロンを産制し、FSHは精子生産部門であるセルトリ細胞に作用して精子の産制を促進します。

 

精細菅では精粗細胞が第一次精母細胞⇒前期精子細胞⇒精子の順で分化し精子になります。

ヒト精子の形成には少なくとも64日間かかり、この日数は通常一生変わらないとされています。

 

 

「たんぽぽ茶ショウキT-1エキス」はセルトリ細胞、生殖細胞、精巣内のライディッヒ細胞のホルモンレセプターに働きかけてホルモンレセプターを増やす事により精子の増成に寄与します。

 

 

 

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