新着情報

肥満女性の体外受精前の運動が治療成績に及ぼす影響

2019年11月8日 金曜日

肥満と運動に関して論文を見つけましたので要訳致します。  
 

『肥満女性の体外受精前の運動が治療成績に及ぼす影響』

 
image (12)
 
 

肥満女性の体外受精や顕微授精を受ける前の運動習慣はその後の高い着床率や妊娠率、出産率に関連することがイタリアで実施された試験で明らかになりました。

 

イタリアのモデナ・レッジョ・エミリア大学の研究チームは、BMIが30を超える肥満女性の運動習慣が体外受精や顕微授精の治療成績にどのような影響を及ぼすのかを調べました。

 
 
初めての体外受精や顕微授精に臨む216名の女性を対象に、治療開始時にアンケート形式の調査票(Global Physical Activity Questionnaire)を用いて日常の運動習慣を調べました。その結果から運動レベル別に以下の4つのカテゴリーにわけました。

 
(a)週単位で運動習慣がない

(b)週の大半は軽い運動を行っている

(c)週に1、2回、心拍の上昇や発汗を伴う運動を20分以上行っている

(d)週に3回以上、心拍の上昇や発汗を伴う運動を20分以上行っている

 
 
そして、運動しないグループ(175名)と運動習慣があるグループ(41名)にわけ、体外受精や顕微授精の治療成績との関連を解析しました。

その結果、運動習慣のあるグループの着床率や妊娠率、出産率が運動しないグループに比べて統計学的に有意に高く、

 
 
運動習慣のあるグループの着床率は22.7%(22/97)
だったのに対して、
 
 
運動しないグループでは6.9%(23/332)で、
 
 
妊娠率は39.0%(16/41)、16.0%(28/175)
 
 
出産率は24.4%(10/41)、7.4%(13/175)
 
 
で、体外受精や顕微授精前の運動習慣は良好な着床率や妊娠率、出産率に関連することがわかりました。

 
 
また、治療成績に関連する因子の影響を統計学的な手法で排除した場合、治療前に運動週間のある肥満女性は運動しない肥満女性に比べて
 
 
妊娠率は3.22倍、出産率は3.71倍でした。

 
これらの結果から、肥満女性の体外受精や顕微授精前の運動習慣は減量の有無にかかわらず、治療成績の良好な影響を及ぼすかもしれないと結論づけています。

 
 
肥満は女性の妊娠する力を低下させると言われています。
 
 
 
肥満女性は妊娠に至るまで長い期間を要すること、不妊症のリスクが高くなること、自然妊娠を目指す場合でも、高度生殖医療を受けて妊娠を目指す場合でも、肥満女性はノーマルな体重の女性に比べて妊娠率や出産率が低く、流産率が高くなることは、多くの研究報告があります。

 
 
当然、食生活の改善や運動で減量することが不妊症リスクの低下に繋がると言われていますが、減量の有無にかかわらず、治療前の運動習慣は体外受精や顕微授精の治療成績にどのように関連するのかを調べたのが今回の研究報告です。
 
 
 

因みに肥満女性の定義ですがBMI(体格指数)を30以上としています。
 
 
 
日本肥満学会では、BMIが22の場合を標準体重としており、25以上の場合を肥満、18.5未満である場合を低体重としています。

 
結果は治療前に運動習慣のあった女性はなかった女性に比べて体外受精や顕微授精の着床率や妊娠率、出産率が良好だったというものでした。

 
肥満女性が妊娠しづらくなる原因として、さまざまなメカニズムによるものと考えられています。
 
 

ただ、興味深かったのは、今回の治療成績をみてみると、卵巣刺激の際に必要とされた排卵誘発剤の量や発育卵胞数、採卵数、受精率、分割率、高いグレードの受精卵の数においては、運動習慣のある女性とない女性の間には統計学的に意味のある差は出ていないことです。

 
 
つまり、治療前の運動習慣が寄与したのは、卵巣機能や受精卵の質ではなく、着床環境ではないかと考えられるわけです。
 

今回の試験は肥満女性を対象にしていますが、不妊治療に臨む全ての女性は、たとえ、ウォーキングのような緩やかなレベルでも運動する習慣を身につけることは着床環境にプラスになるのかもしれません。

『排卵期以外でも性交することで免疫的に妊娠に有利に!!』

2019年11月2日 土曜日

 

患者様をカウンセリングしているとよく御質問がある夫婦生活のタイミングの取り方に,
 
ついてですがインディアナ大学の面白い論文を見つけましたので要訳致します。 
 
  
 
 
image (9)
 
 

『排卵期以外でも性交することで免疫的に妊娠に有利になる』
 
 

 

 

月経周期を通して性交回数を増やすことで免疫システムが妊娠に有利に働くようになることがアメリカの研究で明らかになりました。

 

 

インディアナ大学のキンゼイ研究所の研究者らは、月経サイクルに限らず性交回数の多いカップルほど妊娠率が高くなるのは、性行為そのものが免疫システムに影響を及ぼしているのではないかと考え、研究を実施しました。

 

 

30名の健康な閉経前女性に、月経サイクル中の月経期、卵胞期、排卵期、黄体期の4回、唾液を提供してもらい、唾液中の生殖ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)や2種類のヘルパーT細胞(Th1、Th2)が放出するサイトカイン(IFN-γ、IL-4)を測定し、それぞれの値の月経サイクル内の変動と性交との関係を解析しました。

 

 

 

その結果、性交のあった女性では、黄体期に妊娠に有利に働くサイトカインが優勢でしたが、性交のなかった女性ではみられませんでした。

このことから、性交によって月経周期中の免疫反応が妊娠に有利に働くようなるのではないかとのことです。

 

 

精子や胚、胎児は女性の身体にとっては「異物」ですから、女性の免疫システムは、当然、それらを排除しようとし、妊娠、出産することの障害になります。

 

 

つまり、そもそも、免疫と生殖、すなわち、外からの侵入者を排除し、自分の身体を守る働きと、精子を受け入れ、遺伝的に自分の半分の胚や胎児が成長していくことの間には大きな「矛盾」があるというわけです。

 

 

ただ、これまでの研究で、精子を子宮の入り口で排除していた頚管粘液の質が排卵が近づくと変化し、精子を受け入れるようになったり、体外受精の採卵や胚移植の前後に性交することで射出された精液が女性の免疫システムが胚を攻撃しないように働いたり、妊娠すると女性の免疫システムが変化し、胎児を守るように働くようになったりすることが知られていました。

 

 

その一方で、排卵期以外でも性交回数が多いカップルほど妊娠しやすいのは、性交そのものにもそのような効果があるのではないかとの仮説のもとに今回の研究が実施され、そのことが確かめられました。

 

 

 

性行為をたくさんの回数行うことによって、タイミングだけでなく、免疫システムが妊娠をサポートしてくれるというのです。

 

 

このことは自然妊娠だけでなく、人工授精や体外受精、顕微授精の治療周期でも同じことが言えるはずです。人工授精でも、体外受精でも、顕微授精でも、たくさん、性交したほうが妊娠に有利になるということになります。

 

 
image (10)
 
 
 
ショウキT-1に含まれる8種類の糖鎖は細胞のレセプターになり細胞間の情報伝達や細胞間のコミュニケーションを良くする事で免疫反応の正常化が見込めます。
 
 
 
image (11)
 
 
『免疫が正常に働く事は妊娠に有利になります。』

男性不妊の最新検査『SCSA(DFI)検査・精液中酸化還元電位測定( ORP 測定 )』とは?

2019年10月20日 日曜日

先日、10/5~10/6 九州福岡県博多 で開催された、
 
日本IVF学会で話題になった最新の精子の検査方法をお伝えします。
 
今年の秋から来年にかけて、全国の大手クリニックで採用されると思われます。
 

①SCSA(精子クロマチン構造検査)
(DFI検査: DNA fragmentation index/DNA 断片化指数 ) 

 
どんなに形態の良い精子でも、運動率が良い精子でも、その精子の核がどのような状態かは顕微鏡下で判断することはできません。
 
男性不妊症の患者様では、クロマチンの欠陥や DNA の損傷を受けた精子の割合が多いと言われています。
 
SCSA は、そのような異常なクロマチンを持つ精子のダメージ度合いを検出する方法です。
 
*クロマチン=1個の細胞 (精子) の中に存在する、DNA とタンパク質の複合体のこと

 
 
【対象】
 
AIH,ART
ART 診の方は採卵前、または採卵日に合わせて採精していただきます。
一般診の方も、一般精液検査またはAIH の日に合わせて採精していただきます。
どちらの場合も、少量の精液で検査可能です。
 
 
【方法】
まず、精液を測定しやすい濃度に薄め、DNA の変性 (核酸やタンパク質などの生体高分子が、生理的条件での高次構造を失い変化すること=ダメージ) を誘導するために、酸性処理を用いた刺激を与えます。その後すぐにアクリジンオレンジという蛍光色素で染めます。
 
アクリジンオレンジは、通常2本鎖 DNA (=正常な精子DNA) に結合すると緑色に検出され、変性して2本鎖から1本鎖にほどけてしまった DNA (核タンパク質が不安定なため、刺激によりダメージを受けた精子DNA) は赤色に検出されるという特徴があります。
 
このような処理をした精液をフローサイトメトリーと呼ばれる器械にかけると、緑色の集団と赤色の集団に分けることが出来ます。
SCSA では、赤色に検出された集団の割合 (DFI) と、正常集団よりも数値が高かった割合 (HDS) で診断を行なっています。
 
 
【結果&診断】
 
DFI: DNA fragmentation index/DNA 断片化指数
不安定な核タンパク質を持った精子の割合がわかります。
 
この値が30% 以上だと、人工授精よりも体外受精、IVF よりも ICSI の方が妊娠率が高いことが報告されています。
HDS: High DNA stainability/高 DNA 染色性
未熟な精子の割合がわかります。
この値が 10% 以上だと、人工授精よりも体外受精の方が妊娠率が高いことが報告されています。
 
 
image (5)
 
い集団=正常精子
 
赤い集団= DFI:変性した精子
 
緑の集団= HDS:正常だが蛍光強度が高い精子(=未熟精子)
 
グレイの集団=ゴミや壊れた細胞
 
このSCSAによってわかる”精子のダメージ”は加齢により上昇し、また、採精からの時間経過とともに上昇する傾向があります。

もちろん、SCSA の結果だけで精子の良し悪しをすべて判断することはできないため、他の精液検査の結果と合わせて総合的に診断しています。
 
 
image (6)
 
 
②精液中酸化還元電位測定( ORP 測定 )

 

 
ORP測定の意義および効果
 
酸化ストレは精子にダメージを与えるといわれてます 。「 ORP 検査」は精液の酸化還元電位を測定することで、 精液中の 酸化ストレの強さが分かる検査です 。

この検査を行うとによって、説明がつきくい不妊体外受精や顕微授で結果が出ない場合どに有効と考 えられています。

 
 
ORPの測定には マイオキシス <MiOXSYS>という特殊な 機械を使用します。

高度精子液機能検査で、あなたの隠れ不妊源因を特定できる可能性があります。

 
1.通常の 精液検査では 検出できない酸化ストレによる 男性不妊 の評価が可能となります。

 

 
2.ART ARTを行うか ども含め 、今後の 治療方針を立て るため の指標となります 。
 
 
 
 
 
松康泉 
 
 英メンズクリニックでも松康泉は精子の酸化ストレスを軽減する為に患者様に服用して頂き良い結果が出ております。 
 
 
 
image (8)

NHKスペシャル「人体 神秘の巨大ネットワーク」を観て

2019年10月10日 木曜日

いつもお世話になっております。      
 

先日、タモリさんとノーベル賞学者の京都大学の山中教授による司会で放映された

NHKスペシャル大型シリーズ「人体 神秘の巨大ネットワーク」を観て、久しぶりに感銘を受けました。

 

image (1)

 


体の中には巨大な情報ネットワークがある、言い換えると、臓器同士、細胞同士は互いに語り合っているというのです。

 

 

もちろん、ホルモンの働き、たとえば、脳からFSHが分泌されることで卵巣に卵胞を育てるように働きかけ、卵胞が大きくなるとエストロゲン濃度が上昇し、FSHが抑制されることはいつもお話していますがこの番組を見るまでは臓器同士がコミュニケーションをとっていると言えますが、どちらかと言えば、脳が司令塔になって、生殖機能をコントロールしているというイメージでした。

 

ところが、そうではなくて、司令塔はなく(脳を介さず)、臓器や細胞同士が連携し、形成されたネットワークが、人体を機能させているというのです。

 

驚きました。

 

私たちの身体のあらゆるパーツは、誰に統率されているわけでもないのに、それぞれの持ち場で働くことで、私たちの生命は維持されている、生命の誕生も例外ではなく、細胞同士の、超、緻密なやりとりで進んでいると。

 

 

そしてその細胞同士が各細胞のレセプター(糖鎖)を介して綿密なやりとりをしているそうです。

 

 
image
 
 
 
 
ショウキT-1はこのレセプターの材料になる8種類の糖鎖すべてを含有しています。(配合比率は企業秘密)
 

 

糖鎖栄養素の必要性】


 
私たちの身体を構成する60兆個全ての細胞の細胞膜に、びっしりと付いている産毛のようなものが「糖鎖」。

 

これは8種類の単糖が鎖状に連なり、その根本はたんぱく質や脂質と結合しています。

 

糖鎖は様々な情報をキャッチし、異物や細菌、ウイルスを識別、排除する働きを持っています。また細胞間においてコミュニケーションを取りながら、免疫系、ホルモン系、神経系、内分泌系などをコントロールするアンテナのような役割を果たしています。生命維持に欠かせない働きを担う糖鎖同士が、細胞膜表面で情報交換を行うことで、様々な生理作用を起こします。

 
糖鎖は細胞1つの周囲に500~10万本存在し、短い糖鎖から長い糖鎖まで、組み合わせも様々で、私たちの身体を構成している細胞が生命を支えるためには、糖鎖による機能が大変重要であることが学術的な研究により判明しています。

 

 
しかし現代人は、環境などの変化や化学物質の過剰摂取、ストレスなどの影響により、糖鎖の数が40%以上も減少しているのが事実です。
 
 
この糖鎖の減少が生活習慣病や難病発症などの原因とも言われています。つまり糖鎖の本数が増加すれば、これらの病気は克服できる可能性が高いということになり、糖鎖を構成する糖鎖栄養素の補完が必要不可欠です。
 
 
 
image (2)
 
 

【糖鎖を構成する単糖

 

image (3)

 

image (4)
 
 
 

 

「糖鎖」の形成に必要な単糖は、食べ物から摂取することが可能です。

しかし現在の食品に含まれる栄養素の激減や、食品添加物、農薬、化学肥料、

環境汚染など、様々な条件が重なり合い、糖鎖の形成に必要である「糖鎖栄養素」をきちんと摂取することは困難であることが現状です。

 

また8種類の糖鎖栄養素のうち、比較的摂取しやすいのは「グルコース」と「ガラクトース」の2種類で、グルコースはグルテンとして炭水化物(穀物や芋類)に多く含まれ、ガラクトースはラクトースとして乳製品などから摂取できます。

 

ただし残りの6種類(マンノース、フコース、キシロース、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、N-アセチルノイラミン酸)は、

日常的に摂取する食品にはあまり含まれていません。

 

これらの単糖は、主にグルコースを材料として体内で合成することが可能ですが、合成に際し様々な酵素が必要となります。残念ながら食品を含む環境の悪化や、過剰なストレスによって発生する活性酸素の影響で合成が伴わず、阻害されているのが現状です。従って、正常な糖鎖を形成するには、

 

良質な8種類すべての糖鎖栄養素を含むショウキT-1を利用しながら、糖鎖の基盤である細胞膜の強化を同時に行うことがベストです。