夫婦生活,朝と夜どちらが妊娠しやすいか?

2022年1月15日 土曜日

夫婦生活は朝と夜ならどちらの方が妊娠しやすいですか?」と患者様に尋ねられる事があります。

 

エビデンスを調べてみたところ、精液所見が朝がよいという論文があることがわかりました。

 

 

何を調べた論文かというと、

 

体内時計のサーカディアンリズム(概日リズム)と

 

サーカニアルリズム(概年リズム)が精液所見に影響を与えるかどうかを調べた報告です。

 

 

 

≪論文紹介≫

 

『精液所見は午前・午後、季節で変わるのか?』

 

Diurnal and seasonal changes in semen quality of men in subfertile partnerships』

https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/07420528.2018.1483942

 

 

1994年-2015年に、スイスのチューリッヒ大学病院で採取された7,068人の男性(平均年齢は37±7歳:18~69歳)の12,245個の精液サンプル(除外:(1)化学療法・放射線療法前後、(2)精管切除後、(3)TESE/MESA、(4)無精子症)を、精子濃度、総精子数、進行性運動率、正常形態を概日変化と季節変化を後方視的に検討しました。

 

 

精液採取は病院内もしくは自宅採取し一時間以内に持参してもらっています。

 

 

統計的評価にはMann-Whitney U検定と重回帰分析を用いています。

 

 

結果:
早朝7時30分以前に採取した精液サンプルでは、精子濃度、総精子数、正常形態が最も高く、いずれも統計的に有意でした。

 

進行運動率は時間による変化はありませんでした。

 

季節変動については、精子濃度と総精子数は春に有意な増加が見られ、夏には有意な減少が認めました。

 

正常形態率が最も高かったのは夏でした。進行運動率については、有意な季節変動は認めませんでした。

 

 

結論:
精液所見は、体内時計のサーカディアンリズム(概日リズム)とサーカニアルリズム(概年リズム)に影響を受けます。

滋賀まで、紅葉撮影に行ってきました

2021年12月13日 月曜日

11月の最終日曜部に、永源寺、金剛輪寺、西明寺、と

有名な紅葉スポット3か所に行ってきました。

 

まずは永源寺から、朝9時頃はまだ寒くて現地の外気温は3度ほどでした。

 

 

 

永源寺の入口です。足元にライトが見えるので、夜はライトアップされてると思います

 

 

 

小さな滝?がありました。

 

 

 

こちらが本堂になります。参拝後に撮影を再開です。紅葉や銀杏が綺麗でした。

 

 

 

迫力のある紅葉が、美しかったです。

 

 

 

 

 

本堂の横の鐘がある建物と、見事な銀杏の木です。

 

次に、金剛輪寺へ向かいますが、ここから車で15分くらいです。

 

 

金剛輪寺の入口入ってすぐの通路ですが、綺麗な紅葉でした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

坂が多かったですが、綺麗な庭園で、美しかったです。

 

 

最後に西明寺へ。ここも5分程度で移動できました。

 

 

西明寺はずいぶん、紅葉が散ってしまっていて、残念でしたが、この辺りはまだ残っていました。

 

天気も良く、滋賀の紅葉はとても良かったです。あともう一週間早ければと・・思いました。(笑)

 

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『子宮内膜症、卵巣予備能低下:チョコレート嚢腫を持つ女性ではAMH低下速度が速い』

2021年10月26日 火曜日

近年、チョコレート嚢腫摘出術後にAMHが低下することや、

 

調節卵巣刺激に対する卵巣反応性、採卵数が減少することが問題となっています。

 

 

 

妊娠を目指す女性に対して安易に手術すべきではないという考えが広まっています。

 

 

では手術せずに経過を見た場合、卵巣予備能はどう変化するのか?

 

前向きに観察した調査報告の論文がありましたので記載します。

 

 

『子宮内膜症、卵巣予備能低下:チョコレート嚢腫を持つ女性ではAMH低下速度が速い』

『Endometrioma-related reduction in ovarian reserve (ERROR): a prospective longitudinal study』
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29935810/

 

 

内膜症専門外来でチョコレート嚢腫と診断されたが、手術やホルモン療法は不要と判断された40人の女性と、年齢をマッチさせた健康な40人の女性(対照群)に対して血清AMHを測定、6か月後に再検査した。

 

 

性的にアクティヴな女性22人に対しては超音波でAFC(胞状卵胞数)を数えた。

 

 

対照群40人のAMH値は、初回2.26–5.57ng/mL に分布(中央値4.42)していた。

 

 

6か月後再検査では中央値で7.4% (−11.98%-29.33%)低下していた。

 

 

一方、チョコレート嚢腫群40人のAMH値は、初回 0.70–4.96 ng/mLに分布(中央値2.83)していた。

 

 

6か月後再検査では中央値で26.4% (11.36%–55.41%)低下していた。

 

 

22人のAFCは初回8–12個(中央値10個)に分布、6か月後再検査では6.3–10(中央値8個)に減少していた。

 

 

チョコレート嚢腫を持つ女性子宮内膜症女性では対照群に比べて、診断時のAMH値は低く、その後の低下スピードも速いと考えられる。

 

 

不妊原因としてチョコレート嚢腫が考えられた場合は、早く治療を進めるべきである。

 

内膜症患者さんの安心材料としては体外受精による出産率は、チョコレート嚢腫の有無で差がないことがすでに知られています。

『体外受精児、14人に1人 2019年は過去最多』

2021年9月30日 木曜日

今回はヤフーニュースから2019年度の体外受精の実績が出ておりましたので下記に転記します。

 

 

 

『体外受精児、14人に1人 2019年は過去最多6万598人が誕生』

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/ee29543c86ee32c84ae5042587cb437045c8db56

 

 

 

 

2019年に体外受精で生まれた子どもは過去最多の6万598人だったことが、日本産科婦人科学会のまとめでわかった。

 

18年より3619人増加。厚生労働省の統計では19年の総出生数は86万5239人で、14・3人に1人が体外受精で生まれたことになる。

 

体外受精で生まれた子どもは国内では1983年に初めて報告された。

 

2008年は2万1704人で50・3人に1人だったが、18年には5万6979人で16・1人に1人になっていた。

 

体外受精で生まれた子どもは19年までの合計で71万931人。

 

体外受精は、不妊治療のひとつで、精子と卵子を体外で受精させて子宮に戻す。

 

受精卵を一度凍結し、着床しやすい時期を選んで子宮に戻す方法が主流になっている。

 

19年の体外受精の治療件数は、45万8101件(前年比3208件増)で過去最多だった。

 

年齢別では、40歳が3万8221件で最も多く、39歳、41歳と続いた。

 

 

 

 

体外受精は1回あたり平均50万円と、患者の負担が課題だ。

 

 

体外受精や顕微授精などを対象に、公費から上限30万円の助成金を出す制度があるが、政府は2022年度から体外受精などの不妊治療に対し、公的医療保険の適用をめざしている。