不育症

「妊娠における糖鎖の役割」

2017年5月8日 月曜日

不妊の原因は、配偶子(精子と卵子)の形成、

 

受精そして受精卵の着床にいたる一連の過程での異常にあり、

 

これに糖鎖が関係している可能性が指摘されています。

 

 

 

生命の誕生には、精子と卵子の出会いに始まる受精が第一段階ですが、

 

これには糖鎖が非常に重要な役割を担っています。卵子の表面は卵子を

 

保護する卵黄膜に覆われ、精子がこの卵黄膜を突破して卵子にたどり着か

 

なければ妊娠にいたりません。精子と卵子の表面には糖鎖が付いていて、

 

鍵と鍵穴のようにピッタリ一致して、始めて精子は卵黄膜を突破し,

 

卵子と結合でき受精が完成します。

 

 

先進国では夫婦の少なくとも10組に1組は不妊に悩み、

 

特にわが国では社会問題化している少子化問題の一解決策として、

 

不妊症の克服は重要な医療課題になっています。

 

 

 

 

妊娠に関わる糖鎖の役割についての解説

 

 

精子形成に必要な糖鎖

 

 

精子は、精巣にある精細管の中で作られます。

 

生殖細胞の幹細胞(未分化精原細胞)は、精細管内の刺激により

 

分化精原細胞になり、精子形成がスタートします。そして、精原細胞が

 

分裂を停止して、分化しはじめると精母細胞になります。

 

精母細胞は支持細胞のセルトリ細胞に接着しながら、

 

精細管側から内腔側へ移動し、2回の減数分裂を経て、半数体の精子細胞になります。

 

その後、形を変えて鞭毛を持つ精子になって精細管輸精管精巣上部へと移動します。

 

 

 

 

ところで、精巣には特異的な硫酸化糖脂質のセミノリピドがあり、

 

精巣の糖脂質の殆どを占め精母細胞の初期に合成されます。

 

このように、精巣には特異的な糖鎖があり、生殖細胞とセルトリ細胞間の

 

コミュニケーションに重要な役割を果たしています。

 

したがって、糖鎖に問題があると卵子と結合して受精卵を作る

 

しっかりとした精子が作られなくなります。

 

 

 

受精を左右する糖鎖

 

 

受精プロセスでは以下のように精子と卵子間で様々な相互作用が起こっています。

 

膣内で放出された数億個の精子は弱アルカリ性ですので、

 

酸性の膣内では約半数の精子が死滅します。子宮内と卵管内は

 

アルカリ性ですので、子宮内にたどり着いた精子は数日間生きています。

 

その後、卵管内を移動してきた数十から数百個の精子は卵管膨大部で

 

卵丘細胞層によって囲まれた卵子と出会います。精子はヒアルロン酸で

 

架橋されている卵丘細胞層を酵素(ヒアルロニターゼ)で分解、

 

通過し、卵子を被っているタンパク質層の透明帯と結合します。

 

 

その後、精子は透明帯による刺激で形を変えて加水分解酵素によって、

 

透明帯を分解しながら通り抜けて卵細胞膜と結合、融合し受精が完了します。

 

透明帯は複数の糖タンパク質で構成され、この糖タンパク質が精子と結合、

 

精子の形態変化、多精阻止など重要な役割を果たしています。

 

 

以上のように、糖鎖(糖タンパク質)は受精の各プロセスにおいて、きわめて重要な役割を担っています。

 

※透明帯の糖たんぱく質の構造は種固有ですので、人間の精子は他の哺乳類の卵子とは結合しません。

 

23

 

 

 

受精卵の着床における糖鎖の役割

 

 

子宮内膜への受精卵の着床プロセスは、

 

胚と子宮内膜上皮との接着間質への浸潤胚全体が内膜に包まれて定着します。

 

 

受精卵の着床が成立するためには、

 

子宮内膜と胚のそれぞれの条件が合致する必要があります。

 

子宮内膜は卵巣ホルモンにより増殖期分泌期月経を繰り返します。

 

 

そして、分泌期の中の胚受容期にのみ胚を受け入れることが可能となり、

 

この時期に子宮内膜上皮にL-セレクチンと結合する糖鎖が増加します。

 

一方、胚は胚盤胞の段階で着床します。胚盤胞のない細胞は、

 

将来の胎児となる胚結節になり、外細胞は将来の胎盤となる栄養膜細胞に分化します。

 

胚盤胞表面の栄養膜細胞によって発現したL-セレクチンと糖鎖リガンドとの結合によって、

 

着床の初期における子宮内膜上皮と胚の接着が可能となります。

 

 

 

以上のように糖鎖が正常でないと、妊娠は完成しないということ、

 

そして母体の糖鎖(正常に機能しているか否か)

 

その後の胎児の成長に大きく関わることも解明されています。

 

 

以上のことから妊娠を望むご夫婦には、

 

ご夫婦での糖鎖栄養素(たんぽぽ茶ショウキT-1)の摂取をお勧めしています。

『着床の窓』を検査する事ができるんです。

2017年4月21日 金曜日

神戸三宮の英ウィメンズクリニックさんにお聞きしました、
 
ERA(子宮内膜受容能検査)についてお話を致します。
 
 
 
『ERA(子宮内膜受容能検査)』

ERA(Endometrial Receptivity Array)検査とは?

反復着床不成功例に対して行う検査です。

 

融解胚盤胞を移植する場合、移植する日の内膜が着床可能状態にあるかどうかを、遺伝子レベルで調べる検査です。

反復着床不成功例では、内膜を着床可能な状態になっているつもりでも、遺伝子レベルでは準備が整っていない場合もあり、着床可能な状態になるまでさらに数日を要することもあります。
 
※検査周期では移植は行いません。検査をするのみです。
 
要するに「着床の窓」とは受精卵が着床できる期間でERA(子宮内膜受容能検査)とはこの受精卵が着床できる期間を調べる検査になります。

 

image (2)

 

 

ERA検査の流れ

 

1)検査の方法

 
1周期目
 

融解胚移植をするときと同様の、ホルモン剤補充周期に用いる薬を使用します。

 

 

image 

 
 
1. 融解胚移植の場合
 
(1)エストロゲン製剤を月経周期2日目から服用開始
(2)月経周期12日目ごろに内膜の厚さを確認
(遠方の方は、省くこともあります)
(3)プロゲステロン製剤を開始して、5日目に子宮内膜組織を採取し、検査に提出

2. 自然周期の場合

尿中LH陽性日から7日目に検査をします。(超音波での排卵確認を併用する場合もあります)

 

検査結果  
着床可能 子宮内膜は着床可能状態です。検査はこれで終了。次周期から同様 の方法でプロゲステロン開始5日目に胚盤胞を移植します。
着床不適状態 子宮内膜が着床に適していません。2周期目の検査へ。
当院で採取された検体は、Igenomix (スペインの検査会社)に移送し、現地でERA検査が実施されます。検査結果が当院に届くまでには、通常2~3週間を要します。

検査結果が得られるまで2~3週間を要します。

 

2周期目

 

1周期目と同様の方法で行います。

子宮内膜組織の採取をホルモン補充周期は、プロゲステロン開始3 ~4日目、もしくは7日目(または両方)に行い、自然周期では、 LH陽性から5日目頃、もしくは9日目頃(または両方)行い、 検査に提出します。

 

2)子宮内膜組織採取について

 

image (1)

 

時間は5分程度です。

通常、麻酔は行いません。
絶食等は必要ありません。

ただし、器具挿入が困難で痛みを伴う場合には、局所麻酔にて行います。

痛みがありますが、月経痛のような痛みが一瞬あるだけです。痛みに弱い方は、事前に鎮痛剤の使用を検討しますので、ご相談くださいとのこと。

また非常に稀ではありますが、全身麻酔(静脈麻酔)を希望される場合がございます。対応は可能ですが、事前に絶食等の前処置が必要ですので、強くご希望される場合はあらかじめお申し出てください。

麻酔や前処置は別途費用がかかります。

当日はシャワーのみ(入浴不可)。性交渉も不可です。

 

検査料金


  英さんでART治療中の患者様 左記以外の方
1周期目の検査費用

165,000円

265,000円

2周期目の検査費用

147,000円

247,000円

 

 

※ 上記費用は、全て税抜き表示となっております。

※ 薬剤料、ホルモン検査、超音波検査の費用は、上記に含まれておりません。

※ 検査は、さんのみやクリニックで実施されます。

双子妊娠のリスクについて

2016年9月2日 金曜日

9月に入りましたが、まだまだ暑いですね~。

 

暑いなか本日も清須市より新しいお客様がご来店いただきました。

 

ありがとうございます。m(__)m なれるまで朝食作り大変ですが、頑張ってくださいね~。

 

 

今回は双子妊娠によるリスクについて下記文献をご紹介します。

 

 

不妊治療を行う際に妊娠率を高める為に2個胚を移植する方法がありますがリスクもあります。

 

ふたごの妊娠(双胎)はひとりの妊娠より母子のリスクが2〜 16倍になることが知られています。

 

下記論文は、 妊娠方法によってふたご妊娠のリスクが変化するかを国家規模の統 計により調査したものです。

 

 

 

Fertil Steril 2016; 106: 371(オランダ)

 

Dizygotic twin pregnancies after medically assisted reproduction and after natural conception: maternal and perinatal outcomes.

Bensdorp AJ1, Hukkelhoven CW2, van der Veen F3, Mol BW4, Lambalk CB5, van Wely M3.

Author information

 

Abstract

OBJECTIVE:

 

To compare maternal and perinatal outcomes in dizygotic twin pregnancies conceived after medically assisted reproduction (MAR) with outcomes after natural conception (NC).

SETTING:

Academic medical center.

PATIENT(S):

 

Primiparous women who delivered opposite sex twins between January 2000 and December 2012 in the Netherlands, comprising dizygotic twin pregnancies: 6,694 women, 470 after ovulation induction (OI), 511 after intrauterine insemination with controlled ovarian hyperstimulation (IUI-COH), 2,437 after in vitro fertilization (IVF) with intracytoplasmic sperm injection (ICSI), and 3,276 after NC.

 
 
 
INTERVENTION(S):

None.

 

 

MAIN OUTCOME:

Multivariable logistic regression and generalized linear mixed models to evaluate differences in outcomes: maternal outcomes of hypertension, preeclampsia, preterm delivery, hemorrhage, and delivery mode, perinatal outcomes including small for gestational age (SGA) with birth weight <10th percentile, birth weight <1,500 g, 5-minute Apgar score <7, admission to neonatal intensive 
care unit, congenital anomalies, and perinatal mortality.
 
RESULT(S):

We found no statistically significant differences in maternal or perinatal outcomes after OI compared with NC. Women pregnant after IVF-ICSI had a lower risk for hypertension (adjusted odds ratio [aOR] 0.74; 95% confidence interval [CI], 0.66-0.83) compared with women pregnant after NC. After IUI-COH more children had Apgar scores <7 (adjusted odds ratio (aOR) 1.38; 95% confidence interval (CI) 1.05-1.81) and perinatal mortality rates were higher (aOR 1.56; 95% CI, 1.04-2.33) compared with NC. We found no differences in perinatal outcomes after IVF-ICSI 

compared with NC.
 
 
 
CONCLUSION(S):
Overall, maternal and perinatal risks other than those due to multiplicity are similar for twin pregnancies conceived after MAR and after NC.

 

 

要約:

 

2000〜2012年のオランダ出生統計データベースをもとに、

 

初回出産で男女のふたごを出産した方6694名を、 妊娠方法によって4群に分類し

 

(自然妊娠3276名、 排卵誘発タイミング妊娠470名、 排卵誘発人工授精妊娠511名、 体外受精顕微授精妊娠2437名)、

 

母子の妊娠リスク( 妊娠高血圧症候群、早産、出血、分娩方法、 出生時体重1500g未満あるいは10パーセンタイル未満、

 

 

APGARスコア<7、NICU入院、奇形、周産期死亡) を比較しました。

 

 

全ての項目で有意差が認められなかったもの

 

自然妊娠=排卵誘発タイミング妊娠(母子ともに)

 

自然妊娠=体外受精顕微授精妊娠(お子さんのみ)

 

 

有意差が認められたもの

 

自然妊娠<排卵誘発人工授精妊娠

(APGARスコア<7)1.38倍

 

 

自然妊娠<排卵誘発人工授精妊娠

(周産期死亡)1.56倍

 

 

自然妊娠>体外受精顕微授精妊娠

(妊娠高血圧)0.74倍

 

*その他の項目には有意差はありませんでした。

 

 

説明:

妊娠方法によってふたご妊娠のリスクが変化するか否かについては 、

 

賛否両論あり結論がえられていませんでした。本論文は、 明らかな2卵性妊娠(男女を妊娠)

 

かつ初回出産に限定して国家規模の統計により調査したものです。 その結果、

 

妊娠方法による違いはほとんどないことを示しています。つまり、

 

ふたご妊娠のリスクは「ふたご」 であることが一番の理由であることを意味します。

 

 

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ヒルナンデスで紹介されました温灸器

2016年5月5日 木曜日

日本テレビ系 お昼のテレビ番組「ヒルナンデス」

平成28年4月27日放送 にて「邵氏温灸器」が紹介されました。

 

女優の、清水富美加さんが番組内にて体験されました。

 

 

冷え、不妊、アトピー、肩こり、腰痛、関節痛、生理痛、生理不順、更年期プチうつ、不眠など・・・

 

こんな症状でお悩みの方は、ぜひ温灸をお試しください。

 

 

当店でも無料体験ができますので、お気軽にお申し付け下さい。

 

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http://www.shawkeat-1.com/