男性の年齢は顕微授精や体外受精の治療に影響を及ぼすのか?

2019年5月20日 月曜日

今年のヨーロッパ生殖医学会にて発表された研究報告から、今回は男性因子についての以下の演題をピックアップしました。

 

 

①男性の年齢はICSIやIVFの治療成績に影響を及ぼすのか?
②男性の年齢や禁欲期間、精子の質はICSI治療成績に影響を及ぼすのか?
③食事パターンは精巣の働きに影響を及ぼすのか?
④睡眠の質や就寝時間、睡眠時間は精子の質に影響するのか?
⑤抗酸化サプリメントによる酸化ストレス低減は精液所見や精子機能を改善するか?

 

今回は①の論文です。

 
 
『①男性の年齢はICSIやIVFの治療成績に影響を及ぼすのか?』
 

イギリスの研究チームは、男性の年齢は妊娠率や流産率にどのような影響を及ぼすのかを検討すべく、4271名の男性パートナーの4833周期のART治療を対象とした後ろ向き研究を実施しています。

 

 
 
男性パートナーの年齢で5つのグループ(35歳以下、36-40歳、42-44歳、45-50歳、51歳以上)にわけ、精液初所見や治療成績との関連を解析しました。

 

 
精液所見では、51歳以上の男性では精液所見がWHOの基準に達していたのは42%(56/133)で、51歳未満の男性の61%に比べて有意に低いことがわかりました。

 

 
全体の周期あたりの妊娠率は41.8%(2019/4833)でしたが、女性の年齢が35歳未満(51.1%)に比べて40歳以上(21.7%)では妊娠率は有意に低下しまし、女性の年齢の影響は顕著でした。

 

 
一方、男性パートナーの年齢が35歳未満(49.9%)に比べて36-40歳(42.5%)、41-45歳(35.2%)、46-50歳(32.8%)、そして、51歳以上(30.5%)と年齢が高くなるのに従って妊娠率が低くなり、女性の年齢やその他、影響する因子を統計学的に排除した結果、51歳以上になると有意に低下することがわかりました。

 

 
 
男性の年齢が51歳以上になるとART成績にマイナスの影響を及ぼすことがわかりました。
 
 
 
 
男性不妊にショウキT-1 
 
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精子を作るための流れ

 

男性は、はじめに、視床下部が「精子を作れ」と下垂体に号令をかけます。

この時期に視床下部からGnRHという性腺刺激ホルモン放出ホルモンを出して下垂体を刺激します。

 

視床下部から命令を受けた下垂体のゴナドトロピン分泌細胞は、LH(黄体ホルモン)FSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモンを分泌し精子の製造工場である精巣に働きかけます。

 

LHFSHは女性だけではなく男性でも重要な役割を果たしています。(ちなみにLHとFSHを総称してゴナドトロピンと言います)

 

LHは精巣内のライディッヒ細胞を刺激し男性ホルモンであるテストステロンを産制し、FSHは精子生産部門であるセルトリ細胞に作用して精子の産制を促進します。

 

精細菅では精粗細胞が第一次精母細胞⇒前期精子細胞⇒精子の順で分化し精子になります。

ヒト精子の形成には少なくとも64日間かかり、この日数は通常一生変わらないとされています。

 

 

 

 

「たんぽぽ茶ショウキT-1エキス」はセルトリ細胞、生殖細胞、精巣内のライディッヒ細胞のホルモンレセプターに働きかけてホルモンレセプターを増やす事により精子の増成に寄与します。

 

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