今回は前回に引き続き男性不妊②の論文です。
『②男性の年齢や禁欲期間、精子の質はICSI治療成績に影響を及ぼすのか?』
男性パートナーの年齢や禁欲期間、精子の質のICSI治療成績への影響を調査すべく、321名の卵子提供を受けた女性患者の427ICSI周期の治療成績を対象とした後ろ向き研究が実施されました。
それぞれの相関関係は以下の通りでした。
男性の年齢が高くなるほど、受精率や3日目良好胚率、正常分割速度胚率、胚盤胞到達率、良好胚盤胞率、着床率、妊娠率が有意に低下していました。
また、禁欲期間が長くなるほど、3日目良好胚率や正常分割速度胚率、胚盤胞到達率、着床率が有意に低下しました。
一方、精子数や運動率等の精液所見がよいほど、受精率や正常分割速度胚率、胚盤胞到達率、着床率が有意に高くなっていました。
男性因子の影響を調べるために卵子提供を受けてICSI治療に臨んだカップルを対象にていますが、男性の年齢の影響が最も大きかったようで、男性の年齢の影響は私たちが想像している以上に大きいようです。
女性と同様、男性の年齢も対策のしようがないものですが、禁欲期間を短くしたり、精子の質を改善することは取り組むことが有効です。
男性不妊にショウキT-1
精子を作るための流れ
男性は、はじめに、視床下部が「精子を作れ」と下垂体に号令をかけます。
この時期に視床下部からGnRHという性腺刺激ホルモン放出ホルモンを出して下垂体を刺激します。
視床下部から命令を受けた下垂体のゴナドトロピン分泌細胞は、LH(黄体ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモンを分泌し精子の製造工場である精巣に働きかけます。
LHやFSHは女性だけではなく男性でも重要な役割を果たしています。(ちなみにLHとFSHを総称してゴナドトロピンと言います)
LHは精巣内のライディッヒ細胞を刺激し男性ホルモンであるテストステロンを産制し、FSHは精子生産部門であるセルトリ細胞に作用して精子の産制を促進します。
精細菅では精粗細胞が第一次精母細胞⇒前期精子細胞⇒精子の順で分化し精子になります。
ヒト精子の形成には少なくとも64日間かかり、この日数は通常一生変わらないとされています。
「たんぽぽ茶ショウキT-1エキス」はセルトリ細胞、生殖細胞、精巣内のライディッヒ細胞のホルモンレセプターに働きかけてホルモンレセプターを増やす事により精子の増成に寄与します。